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2024年3月22日

相場の見立て・展望(3月22日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
FRBが、3月20日のFOMC後に公表した参加者の政策金利見通しで、年内の利下げ予想を維持したことが買い材料視されて、米国株式市場が非常に強い動きとなっています。3月21日のNYダウは4日続伸し、前日比269.24ドル(0.68%)高の39781.37ドルと、連日で過去最高値を更新しました。また、S&P500種株価指数も同16.91ポイント(0.32%)高の5241.53ポイントと、連日で最高値を更新しました。そして、ナスダック総合株価指数は4日続伸し、同32.43ポイント(0.19%)高の16401.84ポイントと、こちらも連日で最高値を更新しました。

なお、21日の米国株式相場の上昇の牽引役は半導体株でした。SOX指数は前日比109.69ポイント(2.29%)高の4897.88ポイントでした。半導体株人気の火付け役はマイクロン・テクノロジーでした。20日夕に発表した2023年12月〜24年2月期決算と3〜5月期見通しが市場予想を上回る内容だったことで、21日の同社の株価は5日続伸し、一時は前日比17.9%高の113.50ドルを付ける場面がありました。ちなみに、マイクロン・テクノロジーの経営陣は決算説明会で、AI向けで高速・大容量のデータ処理を可能にする「HBM」の需要が強く、24年8月期通期では数億ドルもの売上高となると説明し、年内分は完売し、25年分の大多数も受注済みだということです。

21日の米国株高を受けて、日本株も非常に強い動きとなっています。22日の日経平均は4日続伸し、終値は前日比72.77円(0.18%)高の40888.43円と、連日で史上最高値を更新しました。一時は41087.75円と、41000円台に乗せる場面もありました。日本株が強い背景は、米国株高と円安進行です。例えば、日本時間22日の外国為替市場では、円相場が1ドル=151円86銭と、2023年11月以来の円安・ドル高水準を付ける場面がありました。

円が対主要通貨で売られやすくなっている理由は、日銀の植田和男総裁が19日の政策決定会合後の記者会見や21日の国会答弁で「当面、緩和的な金融環境が継続する」と強調したからです。つまり、日本と欧米などとの金利差が開いた状況が長期化するとの見方が強まっているのです。ちなみに、日銀が19日まで開いた金融政策決定会合では、マイナス金利の解除、YCC(イールドカーブ・コントロール)の終了、長期国債以外の資産買い入れの終了などの政策修正を決めました。ただし、これらの修正は事前報道でほぼ市場には織り込まれていました。

日経平均については、年初からの上昇トレンドは、3月7日のザラ場ベースの史上最高値40472.11円でピークアウトしたものの、12日の38271.38円でボトムアウトした後、先述の40472.11円を上抜き、現在は「上昇トレンドに回帰した」との認識です。少なくとも、5日移動平均線(22日現在40031.15円)を終値で割り込み、且つ、5日移動平均線自体が下降転換するまでは、現在発生中の上昇トレンドは継続する見通しです。よって、押し目買いを基本戦略に、積極的な市場参加が報われる局面と考えています。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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