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2020年9月25日

相場の見立て・展望(9月25日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
24日のナスダック総合株価指数は同39.28ポイント高の10672.27ポイントと反発しました。しかしながら、前日23日のナスダック総合株価指数は、同330.65ポイント安の10632.99ポイントと大幅安だったことから、米国株(特にハイテク株)については、9月3日からの調整が継続していると考えています。23日の急落の背景は、米国で追加経済対策に関する与野党の合意・成立の見通しが立たないことに加え、欧州ではコロナ感染が再拡大していることで、景気懸念が強まった結果です。

このような状況を反映して、先物・オプション市場では、「ナスダック版恐怖指数」であるCBOE NASDAQ 100 Voltility (VXN)が高止まりしています。VXNは米国を代表する株価指数の一つであるナスダック100指数(NASDAQ-100)のオプション取引価格から算出される指数ですが、VIX(恐怖指数)同様に、数値が高いほど投資家が相場の先行き不安(下落リスクに怯えている)とされます。このVXNは9月4日に47.63まで急上昇した後、9月24日終値は36.71と、依然として30を超えて推移しているのです。

一方、商品先物取引委員会(CFTC)の週次報告書によれば、投機筋によるNasdaq 100のネットポジション(買い-売り)は、9月18日は80900枚の売り越しでした。前々週の9月4日は8600枚の買い越しでした、前週の9月11日は18500枚の売り越しでした。私は、経験則上、概ね2~2.5万枚の売り越しでボトムを付けていることから、投機筋の売り余力は乏しいとみていました。しかしながら、私の予想を遥かに超えて枚数を投機筋は売ってきています。

VXNが30を下回るまでは米ハイテク株の調整は続く見通しです。なお、「投機筋の売り越しスタンスに変化がみえるまでは、「時間調整だけでなく、値幅調整も伴う可能性も否定できない」に見方を変更します。

前回当コラムで紹介しましたが、国内では、「今月の配当再投資:日経先物で約1000億円とTOPIX先物で約5000億円が28日(権利付最終日)と29日(権利落日)は引け中心、30日(権利落翌日)は前場中心に執行。一部投資主体は終日VWAPでも執行してくる。」との試算・観測があります。「この配当の再投資のみならず、月末接近で配当・権利取りの買いが見込めるため、9月末までの日本株の下値は堅そう」との見方は不変です。

もし、日本株が崩れるとしたら、この配当絡みの買いが一巡した後も、米国株(特にハイテク株)の調整が継続するケースだとみています。当面の日経平均に代表される大型株に関しては、日経平均が75日移動平均線(25日現在22789.36円)を割り込むまでは「強気」で引き続き臨むべきだと考えます。


一方、25日の東証マザーズ指数は前日比16.36ポイント(1.37%)高の1206.66ポイントでした。日足チャートでは、5日移動平均線(25日現在1194.38ポイント)、25日移動平均線(同1149.30ポイント)、75日移動平均線(同1059.58ポイント)全て上回っています。つまり、「パーフェクトオーダー(短期・中期・長期の3本の移動平均線が順番にキレイに同じ方向に並んでトレンドが発生している状態)」です。今後も、少なくとも、75日移動平均線を割り込むまでは、「弱気」に転じる必要はないとのスタンスは、やはり変える必要はないでしょう。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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