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2020年8月14日

相場の見立て・展望(8月14日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回当コラムでは、「ただし、現時点での私の中長期的なメインシナリオでは、目先天井が6月9日の23185.85円、6月15日の21529.83円が「1番底」、7月31日の21710.00円が「2番底」です。ネックラインは7月15日の22965.56円です。よって、今後、22965.56円を上抜けるようなら、日経平均には「上昇トレンド」が発生するとはみています。」としましたが、今週これがあっさり実現してしまいました。

実現した主因は「強い米国株」と「円安」です。日経平均が前述の「7月15日の22965.56円」を上抜けたのは、8月13日でした。13日の日経平均は前日比405.65円高の23249.61円で取引を終えました。これは、2月21日以来、約半年ぶりの高値水準です。12日のNYダウが反発し、前日比289.93ドル高の27976.84ドルと、2月21日以来、約半年ぶりの高値で取引を終えたことが好感された結果です。そして、12日米国株の上昇は、トランプ大統領が11日、モデルナとワクチン購入の契約を交わしたと発表したことが買い材料でした。

ちなみに、12日はナスダック総合株価指数も4日ぶりに反発しました。また、フィラデルフィア半導体指数も前日比3.36%高の2227.22ポイントと過去最高値でした。さらに、12日のNY円相場は4日続落し、前日比40銭円安・ドル高の1ドル=106円85〜95銭で取引を終えていました。このような良好な外部環境を受けて、13日は我が国の輸出関連、IT関連株にも買いが波及し、それが日経平均を押し上げました。

なお、13日のVIX指数(恐怖指数)は前日比0.15(0.67%)安の22.13でした。また、VIX3M(CBOE S&P 500 3 Month Volatilit:VIXの先物)は同0.05(0.18%)高の28.17で、VIX/VIX3Mレシオは同0.01(0.85%)安の0.79と、依然として1を下回っているので米株式相場は良好です。同レシオは、1を下回っていれば、米株式相場は落ち着いていて良好、1を超えると先安観が強まり、波乱の展開になる可能性が高まるとされています。このため、VIX/VIX3Mレシオが1を上回る状況にならない限り、米国株の堅調は維持される見通しです。よって、日経平均が大きく崩れることもなさそうです。

株式市場では、新型コロナのワクチン開発が進んで経済活動が正常化に向かうとの期待が高まっているため、多くの投資家がリスクオンに傾きつつあります。一方、逆張りで売り向かっている投資家も少なからずいることは事実です。当然のことながら、彼ら(売り方)の手の内は大幅に悪化しているはずです。私は、9月の先物・オプションのメジャーSQに向けて、売り方にとって実現して欲しくないであろう「上昇トレンド」が発生することになると考えています。

当然、それは買い方にとっては「ウエルカム」のはず。3月決算企業の第1四半期決算発表も一巡し、業績面での波乱要因はいったんなくなりました。今後は、この決算内容やガイダンスなどを精査した投資家が、業績面で魅力的な銘柄の組み入れを積極的に行う可能性が高いとみています。「株は儲けられる時に、がっつり、且つ確実に儲けないとならない!」と心に言い聞かせて相場に臨みましょう。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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