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2020年6月26日

相場の見立て・展望(6月26日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
24日のNYダウは3日ぶりに反落、前日比710.16ドル安の25445.94ドルでした。経済活動を早期に再開したテキサス州やフロリダ州で新規感染者が過去最高を更新し続けている状況下、ニューヨーク州のクオモ知事が24日、感染者数の多い州からの旅行者について、14日間の自主隔離を求める方針を示したことが嫌気されました。そして、翌25日のNYダウは反発、前日比299.66ドル高の25745.60ドルでした。この日は、FDICとFRBは25日、「ボルカー・ルール」などの一部緩和を発表したことが好感されました。

ですが、早期の経済活動の再開を実施したテキサス州は25日、最近の感染者数や入院患者数の増加を受け、経済再開プロセスを休止すると発表するなど、米経済のV字回復期待が後退しています。このため、当面の米国株の上値は重そうです。そうはいっても、25日のVIX指数は前日比1.62(4.79%)安の32.22、VIX3Mは前日比1.30(3.67%)安の34.09で、VIX/VIX3Mレシオは前日比0.01(1.16%)安の0.95と1を下回っているので、米株式相場は良好といえます。

以上のことから、米国株については、「VIX/VIX3Mレシオが恒常的に1を上回り続けない限り、急落リスクは低い。しかしながら、米国内の新型コロナウイルス感染再拡大が続く限り、上値も重い。」とみておく必要があるでしょう。

一方、26日の日経平均は前日比252.29(1.13%)高の22512.08円でした。基本的に日経平均に関しては、6月9日の23185.85円からの調整は15日の21529.83円でいったん一巡し、現在は値幅ではなく日柄調整をしていると認識しています。26日のMACD(12日-26日)は357.80、シグナル(9日)は466.06と、デッドクロスしています。この指標も、日経平均の調整局面継続を示唆しています。

その一方、26日の日経平均終値は、25日移動平均線(26日現在22306.22円)のみならず、5日移動平均線(同22458.50円)も上回っています。よって、3月19日の16358.19円を起点にしたリバウンド相場は継続しているとみてよいでしょう。

以上のことから、当面の日経平均に関しては、「調整」が続き、25日移動平均線と、9日の23185.85円との間で、「保ち合う」というのがメインシナリオです。ただし、25日移動平均線を明確に割り込むようだと、15日の21529.83円を目指すことになりそうです。

ちなみに度々指摘していますが、日経ダブルインバース上場投信(1357)(通称:ダブルインバ)の信用買い残が積み上がっています。このダブルインバースの3月13日時点の信用買い残は2168万1410口でした。それが、6月19日には前週比で737万6592口増加し、約5.27倍の1億1434万5945口と高水準です。一方、3月13日に1531円だった価格は6月19日には791円にまで下落しています。そして、6月26日の終値は785円です。

一方、日経平均ブル2倍上場投信(1579)(通称:ダブルブル)の信用売り残も高水準に積み上がったままです。これの3月13日の売り残は7万4000口でしたが、6月19日には前週比1万130口減少したとはいえ、約3.33倍の24万6180口です。3月13日に12590円だった価格は6月19日には20530円にまで上昇しています。そして、6月26日の終値は20610円です。

ダブルインバを買い建て、ダブルブルを売り建てている投資家は評価損を抱え苦しみ続けている様子が窺えます。確かに、日経平均は6月9日の23185.85円が目先天井となり、15日には21529.83円まで1656.02円(7.14%)下落する場面がありました。また、26日終値は22512.08円と、9日高値からは押しています。それでも、この程度の下落では、買い方有利の需給が継続していると考えます。日経平均が終値で25日移動平均線を明確に割り込むまでは、「強気スタンス継続」でいいと思います。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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