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2020年4月17日

相場の見立て・展望(4月17日付)

情報のプロフェッショナル
藤井 英敏
前回までのシナリオは、「日経平均は3月19日の16358.19円で「1番底」をつけ、3月25日の19564.38円が「ネックライン」、4月3日の17646.50円が「2番底」そして、現在は「本格的なリバウンド」の最中ということになります。」というものでした。想定通り、今週の日経平均は非常に強い動きでした。13日の始値は19312.04円、週間高値は17日の19922.07円、安値は13日の19014.32円、終値は19897.26円と、週足のローソク足は実体が585.22円の陽線でした。このため、来週も、引き続き、リバウンド相場が継続することになりそうです。

もともとのリバウンド発生のきっかけは、米国などの新型コロナ感染ピッチの鈍化期待の高まりと、原油減産合意期待の高まりでした。なお、今週の値動きに関しては14日の19705.99円でピークアウトしかけました。しかしながら、週末17日の非常に強い値動きで完全に息を吹き返した格好です。

17日の日経平均は前日比607.06円(3.15%)高の19897.26円でした。この日の上昇は、トランプ大統領の経済活動再開の指針発表がきっかけでした。トランプ米大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大で制限されている経済活動を再開させるための指針を日本時間の17日午前7時すぎから発表しました。具体的には、“第1段階では仕事はテレワークを継続するものの、可能であれば職場に通勤できる。第2段階では学校の授業を再開できる。そして、第3段階では、レストランや映画館などが最小限の距離を保つことを前提に営業できる、としている。”ということです。

また、メルケル独首相は15日、新型コロナウイルス対策で導入した規制を一部緩和すると発表しました。20日から広さが800平方メートル以下の小・中規模の商店の営業再開を認める代わりに、店舗や公共交通機関でのマスク着用を促すということです。一方、感染者が再び増加しないように、3人以上の集会などを禁止する行動規制は5月3日まで延長しました。ただし、大規模イベントの開催は8月末まで禁止です。

このように、先進国の中で経済規模の大きい米国とドイツが規制緩和に向けて動き始めたことは、世界経済の正常に向けてポジティブな材料と言えるでしょう。もちろん、感染拡大の勢いが未だ強いため、規制を続けざるを得ない日本や、英国、フランスのような国もあるので、世界経済全体の完全正常化には相当な時間を要することは覚悟しないとなりません。また、米国にしてもドイツにしても、規制緩和後に、再び感染が拡大するようなら、再度の規制強化に追い込まれるリスクは残ります。

それでも、全世界的な感染拡大ではなくなりつつあることや、ここまでの危機的な状況の中で、日米欧の金融当局が強烈な金融緩和、資金供給策を打ち出し、且つ、財政当局が大規模経済対策を策定し実行中であることは事実です。このため、多くの投資家は株式投資に前向きになると考えます。よって、日本株に関しては、引き続き、「押し目買い戦略」をお勧めします。
情報のプロフェッショナル
藤井 英敏

カブ知恵代表取締役。
1989年早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。前職のフィスコ(証券コード3807)では執行役員。フィスコを代表するマーケット・アナリストとして活躍。退職後に同社のIPOを経験。2005年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「宝島/夕刊フジ/ZAIオンライン/トレマガ/あるじゃん/ダイヤモンドマネー/マネーポスト/日経ビジネス/エコノミストマネーザイ」をはじめ多方面に活躍中。

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